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街頭演説を行いました【財政に関する問題】

  12月11日(火)東静岡駅駅頭の一角をお借りして街頭演説を行い、①一昨日閉会した臨時国会で成立した漁業法改正案と入国管理法改正案 ②我が国の財政に関する問題 について、お話しさせていただきました。
 本日は、②について以下に掲載いたします。主に若い皆さんに向けてお話しさせていただきました。大切なお話しですが、少し長いです。お時間のある時に是非ご覧ください。

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 皆さんは今の財政の現実の姿をご存知でしょうか。
 今年の6月末、国の借金である国債が999兆円に達しました。地方自治体などの借金を入れれば、1200兆円という途方もない額です。
 この借金について、国の借金であって国民の借金ではないのだという方がいますが、私はそれは間違いだと思います。なぜなら、国の借金を返す原資となるのは国民の税金以外にはありえないからです。ですから、999兆円に達した借金は、やがて我々の税金で返さなければいけません。我々の、と言いましたが、もっと正確に言えば、これからを担う若い方々の借金です。
 それはなぜか。昔は「国債」といえば、1年未満と1年までの短期国債、そして、2、3、4,5年のものを中期国債、10年のものを長期国債と言っていました。ところが今発行されている国債は、20年債、30年債、40年債です。つまり、20年後、30年後、40年後に返すことになるわけです。
 私は今50代。20年後には70歳過ぎです。そのころにも働いているか定かではありません。30、40年後には間違いなく引退していると思います。しかし、今20代の皆さんは、20年後も30年後も、40年後もおそらく働いておられる。つまり今の我々、そして我々の政府が野放図にお金を使って作った借金は全て、これから若い方の両肩にずっしりとのしかかってくるわけです。ですから私は、今のこの野放図な財政にどこかで歯止めをかけ、使いたい放題はやめようという声を皆で上げていくしかないと思っています。まずは財政均衡です。

 今度の予算で初めて国の予算が100兆円を超えます。このうちの40兆円くらいが借金です。新しい国債を増発するわけです。収入が60兆円くらいしかないのに、40兆円も借金を重ねて100兆円使おうとしているのが今の日本の姿です。
 今の自民党の税調では、消費税を20%まではあげられるだろうというような話が始まっています。「30%という声もあるけれどもそれでは高すぎる。20%が上限ではないか」こんな無責任なことを、自民党税調の最高責任者の方が言い出しています。ということは、これがやがて実現するということです。
皆さんはこれから数十年にわたって、消費税を20~30%払わなければいけない。
 ですから、本当に今、借金をするのをやめる。無駄遣いをやめる。なるべく皆で工夫をして余分なことにお金を使わない、という方向に切り替えていかなければ、特に若い方達を中心としたこれからの生活は苦しくなるばかりなのです。

 ただ、いくら税金が高くてもリターンがあればいいでしょう。今のお年寄りは幸せです。なぜなら生涯で払っている社会保障関係の保険料、税金は2000万円くらいですが、これに対するリターンが、年金などを含めれば6000万円くらいになるからです。今の私の世代、つまり50~60代で大体トントンです。しかし、若い皆さんに至っては1000万円以上払い過ぎになります。なぜ払い過ぎになるかというと、過去に積み重ねた我々の借金の返済であるとか、今、引退しつつある団塊世代の方々の年金に、皆さんが支払った税金や社会保険料が充てられているからです。
 今の年金というのは、自分が納めた年金保険料が将来の自分の年金として返ってくるというシステムではありません。今年金をもらっている方達のために、我々は今、年金保険料を納めているわけです。これからどんどんお年寄りの世代が多くなります。その一方で、現役の働き手は少なくなる。そうすると、皆さんは一生懸命働いて、数の多いお年寄りの年金を支える。ところが自分が年をとったときには、支え手が少ないので年金がもらえない。
 今、現実に、年金の支給開始年齢を70歳にするという話が出ています。そのうちこれが75歳になり80歳になるでしょう。平均寿命が伸び続けているわけですから、年金支給開始年齢を遅らせる。そしてお年寄りの世代がどんどん増えているわけですから、なるべく払うのを少なくするにはそれしかないわけです。
今の我々は65歳になれば年金がもらえます。ちょっと前の世代までは60歳になれば年金がもらえました。しかし、今の若い人達は70歳、75歳にならなければもらえない。そういう事態に陥ろうとしているのです。
 今のこの世代間の不公平な格差を是正するためには、今の仕組みを改めなければいけません。やり方はいろいろあります。ひとつは自分達が払った年金保険料は自分達のために確保されるようする。そういう仕組みも可能なわけです。しかしながら、こういった、本当の意味で骨太な議論は、今、政治の世界でほとんど行われていません。

 皆さんもご承知のとおり、今国会はそれでもまだましでしたが、野党はずーっと森友・加計学園問題の追及をしていました。私が属している財務金融委員会でもそうでした。財務金融委員会というのは、日本の財政や金融に関する大きなこと、いわば日本の未来を決めていくという委員会です。ところが、その委員会の80%くらいの時間を使って話し合われていたのが、森加計問題でした。こういった問題について、少しの時間を割く、あるいは専門の委員会を設けて議論することなら理解できます。しかしながら、これだけ日本の財政に暗雲がたちこめ、日本の未来がどうなるかわからない時期に、森加計問題ばかりを追求するという野党の在り方も大きな問題だと思います。
 
 私達、大人の世代は今、若い人への責任を果たしていません。皆さんが知らないところで、今の大人たちが勝手に借金を積み重ねていく。そしてそういう事態を野党もちっとも追及していない。これが今の残念な政治の姿です。
 なぜそうなってしまっているのか。
 それは、日本全体が「今さえよければそれでいい」と、苦い真実から顔をそむけ、このままぬるま湯につかっていればそれでいいんだという風潮になってしまっているからです。
 皆さん、朝のBSニュースをご覧になったことがあるでしょうか。フランス、イギリス、アメリカのニュース番組は日本のニュース番組とは全くちがいます。全国放送にふさわしいニュースしかやっていません。一方で日本の朝のニュースは幼児化したような番組になっている。そして、まじめなニュースの比率と、お茶の間の話題のような話の比率では、まじめなニュースのほうが少ないような構成になっています。世界でもこんな状況なのは日本だけです。苦い現実から目をそむけ、なんとなくぬるま湯で、日本だけは幸せでいられるんだ、そういう幻想に皆さんを浸しているように私には見えてなりません。

 今のこの放漫な財政を続けていけば次に起こるのは、おそらく果てしない円安です。すでにそれは始まっています。
 1ドルが75円で買えた、日本円が本当に強かった時期に比べて、今の円はすでに110円です。同じ1ドルを110円払わなければ買えなくなっているわけです。物価も少しずつ上がってきています。これが、1ドル200円、300円という、昔のようになっていったらどうなるでしょうか。
 私が子供のころには、外車など夢のまた夢、町に1台くらいしか走っていませんでした。そういう時代がまたやってくるわけです。1ドル300円になってしまえば、ガソリン代は1リットル300円ということです。ハンバーガーが3倍の値段になる。牛丼も3倍の値段になる。そういう、食べたいものも食べられないような時代がやってくるのです。
 アベノミクス、異次元緩和という政策の実態は、将来への負担の先送りです。日銀がお札をすって、この膨大な額の国債を買う。毎年20~40兆円もの借金を積み重ねていく。こんなことがいつまでも続くはずがないと、本当は国民の皆さんもうすうす感づいているはずです。問題は、それがいつ、形となって表れるかです。
 表れ方にはいろいろなパターンがあります。例えば、アルゼンチンや、昔ジンバブエで起こったようなハイパーインフレが起き、それが何年か続く、ということが一つ考えられます。もっと悪い表れ方は、これから30、40、50年と、じわじわじわじわ苦しい生活が続いていくというパターンです。第二次世界大戦のあとのイギリスが、まさにそういう状況に陥りました。若い方はご存知ないかもしれません。第二次世界大戦の際、戦争の費用を賄うため、イギリスは今の日本と同じように大量の戦時国債を発行しました。戦争が終わった後、この国債の返済が大変だから、政策によって、今の日本と同じように、金利が上がらないようにしました。その結果、ポンドがどんどん安くなり、イギリスの競争力は失われ、苦しい時代が長く続くことになりました。これは「英国病」と呼ばれました。このような状態に対し、本当に勇気をもって改革を行ったのがサッチャー首相でした。今でもサッチャー首相のことを、資本主義、新自由主義というものをもたらしたろくでもない政治家だという人もいますが、サッチャー首相が大ナタを振るわなければ、今のイギリスはなかったでしょう。

 私達は、右とか左とかではなく、必要な政治を実行していかなければいけません。
 今、この日本において、本当に必要な政治を国民の皆さんが、そして、政治家が築いていかなければ、日本の未来は大変なことになってしまいます。私は、今ならまだ間に合うと思います。まずは、今の日本の本当の姿を知るというところから始め、そこから皆で考えていく。政治家から押し付けられるのではなく、国民皆でどうしたらいいか考えていく。

 私はやはり、まず第一は、今の贅沢をやめるべきだと思っています。
 わかりやすい贅沢から言えば、今の、日本の自衛隊の戦力の整え方です。アメリカで欠陥戦闘機とまで言われているF35というものすごい高い戦闘機があります。1機100億円以上します。アメリカではこれが高すぎるので、次世代の戦闘機として導入を検討したものの、ほとんど導入していません。これを日本はトランプ大統領に言われて1兆円もかけて買っています。
 また、北朝鮮のミサイル攻撃に備えて、地対空ミサイル、イージスアショアというものを整備することになっています。これも実はほとんど実戦には役立ちません。なぜならばこのミサイルが一発、40~50億円もするからです。イージスアショアを発射するためのシステムだけでも1000億円くらいする上に、ミサイルが一発40~50億円もするので、一機に5~6発しか備え付けられていません。つまり、万が一北朝鮮がミサイルがバンバン打ってきたら、あっという間に玉切れになってしまう。こういう無駄なものに1000億円もかけているわけです。
 
 今の政治のやり方を改めなければ、私達大人の世代が、若い世代の方達に責任を果たすことができない。私はそういう強い使命感をもっています。ですから、今の政治の問題点、国政の問題点について皆さんに訴えさせていただいています。
 私達の無責任さの象徴として、今、国債は999兆円という大変な額に達しています。これを返していくのは今の若い方々です。これを改めるには今動き始めるしかありません。是非みなさんには、政治に興味を持っていただきたいと思います。

街頭演説を行いました【漁業法改正・入管法改正】

 12月11日(火)東静岡駅駅頭をお借りして街頭演説を行い、①昨日閉会した臨時国会で成立した漁業法改正案と入国管理法改正案 ②我が国の財政に関する問題 について、お話しさせていただきました。本日は、①について以下に掲載いたしますのでご覧ください。②については、明日、掲載させていただきます。

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 昨日、臨時国会が閉会しました。
 この臨時国会では漁業法改正案と入国管理法改正案という重要な法案が成立しました。

 この2つの法律には、共通した欠陥があります。それは法律の中身がスカスカで、法律案とは言えないようなものであるということです。本来法文中に書いてあるべきことが、法務省や農林水産省が省令で勝手に決められることになっているのです。
なぜこういうことになっているのか。それは今、政府与党が圧倒的多数を占めているために、細かいところまでいちいち国会の意見を聞く必要はない、勝手に進めていくんだ、という考え方が浸透している。そこに問題点があると私は思っています。

 民主主義というのは、基本的には最後は多数決で決まります。ですから今、圧倒的多数を占めている自民党・公明党の意見が通るのはやむを得ないことです。ルールに従い、選挙によって選ばれているからです。しかしながら、多数決を行う前提として、「今世の中にこういう問題がある。これに対してこういう法律案を作りたいが、これでいいだろうか」ということを、国民や野党、あるいは自民党自身に対して投げかけ、議論を尽くした上で、最後に意見が分かれたら多数決で決める、これが本当の民主主義のあるべき姿なのではないでしょうか。
私が子どものころもそうでしたが、皆さんの学級会や生徒会でも、いきなり多数決でものごとを決めるということは行われていないと思います。まず議論を尽くした上で、例えば修学旅行にどこに行くのがいいか、みんなで意見を出し合った上で、多数決で決めなければいけないときは決める。これが民主主義だと思います。ところが今の国会では、唐突にとても重要な法案が出てくる。そしてほとんど審議もしないまま多数決で決められてしまう。私はこんなやり方では将来に禍根を残すことになると危惧しています。

 例えば入管法改正案について。これは外国人の労働者の方を、少なくとも毎年5~6万人ずつ、5年で30万人も受け入れ、その方々が永住権をとれるようにしていくという改正案です。
日本は今まで外国人に門戸を閉ざしてきました。移民も毎年数人しか受け入れてきていません。日本人の、移民に対するアレルギーのようなものがまだ払拭できていないからです。言葉の違いから、外国の方とコミュニケーションがとりにくいといった、日本固有の問題点もあろうかと思います。このように、今まで外国に門を閉ざしていたものを、いきなり30万人というすごい単位で受け入れていくことになれば、皆さんに大変な影響を及ぼすことになります。低賃金で働いてくれる外国人労働者が、皆さんが働くことになったときに、皆さんのライバルになるからです。皆さんの給料を非常に安い方向に押しやっていく可能性があるわけです。ですから、移民を入れていくためには、本当に慎重で真剣な議論が本来はなされるべきでした。
 また、今、諸外国では、移民排斥運動が起きています。それは、特に単純労働に従事し、賃金も安く、苦しい思いをしている人達にとって、移民が大きなライバルになっているからです。ドイツなどは移民を大きな人数受け入れていますが、ドイツ語教育を一生懸命行い、移民の方達がドイツになじめるよう、社会に分断を生まないよう、大変な努力をしています。ところが日本では、こういうことをきちんとしないまま、労働力が必要な産業界において人手不足だというだけで、不意打ちのように移民を事実上認める方向での入管法改正案が提出されました。そして細かい内容は全部あとから省令で決める、というスカスカの法律が成立してしまったわけです。
 私は、やはりこういう重大な問題に関しては、日本の将来、特に若い人達の将来に関わることであるだけに、このようなやりかたをすべきではなかったと思っています。おそらく、5年後、10年後、この入管法改正によって、日本にずっと住んでいく外国人の方が増えていくと思います。当然色々な摩擦が起きるでしょう。日本人と同じような犯罪を犯しても、外国人の方がやってしまえば目立ちます。あるいは、単純労働に属する分野においては、大変強力なライバルになる。そういう将来について、政府与党は全く覆い隠し、今の人手不足の解消にどうしても必要だということしか強調していません。

 私は移民受入れ自体には賛成です。なぜなら、日本も、かつてまだ貧しかった発展途上の時代、ハワイやブラジル、アメリカなどに、移民として受け入れてもらった歴史があるからです。ですから、先進国としての日本が移民を受け入れるというのは、ある意味義務だと思っています。しかし、そのような自覚のもとに移民を受け入れるのであれば、今のような小手先だけのやり方ではなく、正々堂々と、国民に「日本もこれから広く移民を受け入れていこう。そのために政府もこういう制度を作って移民の方々が日本に溶け込めるよう手助けする。だから国民の皆さんも受入れてください」という説明をし、真摯に議論をして、外国人労働者を正面から受け入れる。それが正しいやり方だと私は思います。
 

【国会報告】水道法改正案採決

 12月6日衆議院本会議での審議を報告します。この日のメインは水道法改正案の採決。先の通常国会では衆院では可決されたものの参議院で継続審議となり、この日参議院での可決を受けて直ちに衆議院本会議での採決となったものです。今回はいつもと趣向を変えて簡素化して要点をお伝えします。

 この改正案の目玉は、水道事業を民営化しやすくするところにあります。水道の設備自体は地方自治体に残し、事業の運営のみ、民間に売却する「コンセッション方式」を導入するというものです。政府与党は、①人口減少により水需要が減少する②水道管などの設備が老朽化しており更新に多額の費用がかかる③担い手の職員が減少している④民営化により効率化が図れる、というものです。

 私の立場は、反対です。まず、このような大改革を日本ではいきなり全面的に導入する、ということが多いのですが、今回のような場合は、まずは試験的にどこかで導入し、その結果を踏まえて行う方が混乱も少ないですし、中止もできます。次に、導入理由の①〜③は自治体がやろうが民間企業がやろうが同じこと。また、④の民営化によって効率化が図れる、というのも、民間企業の効率化は、勝ち抜くべき競争があってのこと。独占事業体となってしまう水道事業では、利益の最大化が図られるだけだからです。

 さて、維新を除く立憲民主党、国民民主党、無所属の会、共産党は反対であり、反対討論を行いました。そこでほぼ共通して述べられたのは、①参院本会議で可決され、その日のうちに衆院で委員会審議を事実上行わないまま衆院本会議での採決を行うというのでは、審議不足であり、強引過ぎること②内閣府にフランスの水メジャー(水道事業を行う多国籍企業)ヴェオリア社の職員が出向していたり、臨時国会中に退任した大臣補佐官が現職中視察の際にフランス水企業大手の幹部と会食をしたり、自動車を回してもらったりしていて、利益相反や癒着が疑われること③海外で民営化が失敗して再公営化が行われている事例があるが、そのうち3例しか調査されていないこと、などでした。立民の初鹿議員は、法律上は再公営化できるといっても、そのときにはノウハウを持った職員が枯渇しており事実上困難、民営化は片道切符だ、と訴えておられましたが、まさにその通りです。

 本日の議論は、野党の側に具体性があり、説得力がありました。立民の初鹿議員、国民民主の稲富議員、無所属の会の本村議員、共産の高橋議員、そして賛成の立場の維新の串田議員、いずれも簡潔に法案に絞った議論がなされ、演説に議員の実力が反映する様がよくわかりました。今後もこういった中身があって間延びしない討論が行われることが必要でしょう。

街頭演説を行いました【財政問題】

 12月6日(木)東静岡駅駅頭をお借りして街頭演説を行いました。
 本日も、このところお話しさせていただいている日本の財政に関する問題を中心にお話しさせていただきました。
 今、日本は999兆円にものぼる赤字国債を抱えています。この赤字国債は国の借金、つまり我々の借金ですから、20~40年後の将来の私達が、税金で返済をしなければなりません。それでは一体、返済に充てるための税金をどこから捻出するのか。返済に充てる財源として、すでに、将来的に消費税を20~30%にまで引き上げようという議論が始まっています。このままでいけば、若い方々であればあるほど、消費税を20~30%も支払い続けるという大きな負担を、長期間にわたって強いられることになるのです。
 政治家や政党が「今さえよければそれでいい」という無責任な姿勢で、今のような人気とりのためのバラマキ政策を続けていけば、困るのは将来の私達自身です。この状況を放置していてはいけません。これは他人ごとではないのです。是非皆さんには政治に目を向けていただきたいと思います。今の、目先のことしか考えていない政治を変えられるのは皆さんだけです。

街頭演説を行いました【入管法改正と賃金の関係】

 12月5日(水)御幸町通りの一角をお借りして街頭演説を行いました。
 今国会で審議されている、「入管法(出入国管理及び難民認定法)」改正案は、実質的に我が国に移民を受け入れることを定める法律です。

 この入管法改正は、日本の社会を大きく変える可能性があります。
例えば賃金について考えてみましょう。外国人労働者の方の賃金は、一般的な日本人の賃金に比べて安くなりがちです。本来ならば、人手不足になれば賃金が上昇するのが当たり前ですが、新しい安価な労働力が大量に入ってくることによって、同じ職種に就く方達の賃金は安くなってしまう、あるいは上がらなくなるという事態が起こってくるでしょう。例えばユニクロの服。労働力の安い発展途上国で作ってそこから大量に輸入することで、私達は1000円とか2000円とかでTシャツやフリースが買えるわけです。多くの外国人労働者を受け入れれば、同じことが労働市場でも起こってくるでしょう。
 そうなれば当然、外国人労働者の方々と日本人の非正規労働者の方々との間で賃金の競争になるでしょうし、あるいはそれを背景としてどちらがその職に就けるかということについての競争も起こってくるでしょう。今、アメリカでトランプ大統領があれだけの支持を受けているのも、白人の工場労働者の方々が移民や不法移民との激しい競争にさらされ、ある人は職を失い、ある人は安い賃金で働かなければならなくなる。こういう矛盾が生じているので、移民排斥運動が起きているわけです。

 これまでの我が国のやり方と大きく異なる方向へ舵を切ることになる重大な法案にも関わらず、政府与党は国民に対する十分な説明も議論も尽くしていません。今の国会では、自民・公明という政府与党が圧倒的多数を占めています。国会において、多数決で物事を決めるということは、議会制民主主義の本質ではあります。しかしながら、法案の提出に際しては、その法案の目的、見通しなどについて真摯に説明を行ということが、特に重要な法案であればあるほど必要なことだと思います。必要な説明も、議論も行わず、数の力で押し切るという今の政府与党のやり方には、やはり問題があると言わざるを得ません。

街頭演説を行いました【我が国の財政問題】

 12月4日(火)静岡駅駅頭の一角をお借りして、街頭演説を行いました。
 入管法改正案の審議に関する問題点と、日本の財政の問題についてお話しさせていただきました。財政の問題についてお話しさせていただいた箇所を抜粋して掲載させていただきますのでご覧ください。

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 我が国の国債残高がいくらになったか皆さんご承知でしょうか。
 今年の6月末、なんと国債残高は999兆円にまで達しました。あと1兆円で1000兆円です。国債残高がここまで膨らんだことには、非常に大きな意味があります。というのは、この国債を返していくのは誰なのかということです。国債は誰の借金なのか。これは間違いなく国民自身の借金です。なぜならば、国債を返済する原資は国民の税金だからです。つまり、国債が膨らめば膨らむほど、我々は、返済のために税金を多く払わなければいけないのです。
 今、自民党の税務調査会という、将来の税金の在り方を決める機関の最高責任者がなんと、消費税の上限について20%が適当ではないかということをすでに言い始めています。消費税が8%から10%に上がるというだけでもこれだけ大騒ぎをしているのに、実はもう10%どころか20%まで上げるという議論がなされているわけです。
 つい先日、ニュースで、今年度の予算は間違いなく100兆円を突破するという話が載っていました。この100兆円の内、20~30兆円は、おそらく赤字国債を発行し、それをほぼ日銀に引き受けさせるというめちゃくちゃなやり方で賄われるでしょう。このめちゃくちゃなやり方で一番迷惑を被るのは、今10代、20、30代の若い皆さんです。というのも、今の国債というのは20、30、40年という超長期国債です。つまり皆さんが40代、50代、60代になったときに、今、我々が使っている借金を、皆さんが皆さんの税金で返さなければいけないわけです。そして、そのころには人口が今よりも大幅に減っています。2050年、つまり今から約30年後には、日本の人口は8000万人台になると言われています。人口予測というのはほぼ正確です。一番性格な未来予測と言われています。それだけ人口が少ない中、皆さんの生活を20~30%という消費税が圧迫することになる。
 これは、決して他人ごとではありません。今行われている政策が、我々にふりかかってくる。そして若い人であればあるほど、降りかかってくる大変さが長く続いてしまうわけです。
本当に責任を持った政治を行うということならば、今のこの放漫的な財政はすぐに改めるべきです。年間100兆円も予算を使い、毎年20~30兆円も借金をし、しかも日銀にお金を刷らせて国債を買い取らせるというむちゃくちゃなやり方が続けられている。これを改めない限り、皆さんの未来は大変なことになってしまいます。入ってくるお金が少ないのであれば、使う道もそれなりに少なくする。国民全体で、どこを節約して、どこは最低限必要だからキープしていくべきだ、と、そういう議論を本気で行うべき時期が来ていると思います。
 このままでは日本の未来は大きく損なわれてしまいます。今、皆さんが政治に関心を持ち、今の世の中を変えていこうとしなければ、我々自身の未来、皆さん自身の未来が損なわれることになってしまうのです。

街頭演説を行いました【入管法改正、漁業法改正】

 11月30日(金)御幸町通り交差点の一角をお借りして街頭演説を行いました。
 このところ繰り返しお話しさせていただいている、日本の国債残高が999兆円にまで達したこと、そのことにより私達の将来にどんな影を落とすことになるのかという問題と、今週、衆議院を通過した入管法改正、漁業法改正のお話をさせていただきました。
 入管法改正と漁業法改正についての意見を抜粋して掲載いたしますのでご覧ください。

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【入管法改正】
 今週は、本臨時国会最大の焦点であった入管法改正案が衆議院を通過しました。
 私はこの入管法改正には反対の立場です。その理由は次のようなものです。
 「入管法」という名前ではありますが、これは実質的には、外国人を我が国に移民として受け入れていくことを解禁する、いわば「移民法」とも言うべきものです。日本に外国人を入れていくこと自体には、私は反対するものではありません。かつて日本がまだ貧しかったころ、日本人も様々な国に移民として巣立っていきました。発展途上国の人々にチャンスを与えるということ自体は素晴らしいことだと思っています。
 しかしながら、わが国には独特の文化があり、日本語という、他の外国語とはルーツが異なる言語を持っています。また、わが国は人種的な構成も豊かではない。そんな中に多くの外国人を受け入れるためには国民の心の準備も、受入れ制度の整備も必要です。例えばドイツでは、移民として入ってきた外国人にドイツ語教育を義務付けています。研修や試験もあります。研修に出席し、試験に合格しないと退去させられる。そこまできちんとドイツになじむための政策がとられている。ただやみくもに外国人を受け入れているわけではないのです。
来日した外国人に、いかに違和感なく日本社会に溶け込んでもらうのか、あるいは、年間何人くらいまで受入れが可能なのか。このようなことは、やはり国民的な議論をし、国民の皆さんの十分な納得を得たうえで進めるべきです。
 しかしながら、この入管法改正は、まさに降ってわいたように、今回の臨時国会にいきなり上程され、一体どれくらいの人数を、何業種に入れるのかすら明らかにされませんでした。まさに不意打ち、だまし討ちのような状況です。

 今の政権与党のやり方には、日本の先行きを大きく変えてしまうような法律を、十分な議論をすることなく、中身があまりないような状態で提出し、後から省令でいかようにもできるような形で成立させる、という、民主主義を無視したような悪癖があります。今の政府与党は、他国であれば1年以上前から周到に準備し、国民に告知をするであろうような大変な改正案を、議論もほとんどすることなく、不意打ちのように出してくるのです。
 この入管法がまさにそうです。法文自体には何も書いていないに等しい。大事なことは省令で決めるとしています。こういうやり方は非常に問題です。私は、皆さんの権利や義務を大きく制限する法律が、やがてこのようなやり方で決められていくことにもなるののではないかと危惧しています。
 重要なことを全て法務省令で決めることにするという今回の入管法改正は、憲法違反の恐れすらあります。なぜなら、国にとって大事なことは国会で定めた法律で決めるというのが憲法の考え方だからです。それを、民主的な基盤を持たない法務省という行政が勝手に決められるに等しい。こういう法律を作ってしまうというのは大変な問題をはらんでいます。

 私は民主主義というのは、議論と意見交換、そして最後が多数決だと思っています。
 今、確かに政府与党は圧倒的多数を占めています。これも投票の結果ですから、そのこと自体に異を唱えるものではありません。野党の議員が少ないのは野党が力がないから悪いのであって、それは仕方ないと思っています。しかしながら、だからといって「多数決だけすればいいんだ」というところに短絡してしまっている今の政府与党の姿勢は大きな問題です。大事な法案について十分な資料も説明もなく、いざとなれば強行採決をしていく。今度の入管法改正案でも、委員会での審議は1週間だけです。そしてあっという間に採決が強行され、押し切っていきました。
 私はこういう雑なやり方が日本の将来を歪めていくと思います。そして将来、大変な問題が起こったとき、その類を受けるのは私達国民なのです。このようなやり方が続いていけば、日本の民主主義というのは本当にダメになってしまいます。今のやり方ではいけないということについて、私達が監視の目を向け、関心を向けていくことが必要だと思います。

【漁業法改正】
 昨日の衆議院本会議では、漁業法の改正案が成立しました。
 これも残念ながら若干の問題をはらんだものとしか言いようがありません。
 今、日本の漁業に改革が必要なことは事実です。我が国の年間漁獲高は、日本が世界一の水揚げ高を誇っていたころに比べ、3分の1程度にまで落ち込んでいます。一方で、北欧などでは、養殖を中心として、漁業・養殖業の大変な近代化が図られている。日本の漁業は残念ながら立ち遅れています。そして、どの産業分野でも同じですが、後継者が不足している。こういう状況を見れば改正もやむを得ないのかもしれません。
 しかし、今回の改正は70年ぶりの大改正で、漁業権というものを今までの在り方から全く変えていくものです。決していいことと思っているわけではありませんが、漁業権が既得権益と化しているような今のやりかた、つまり、従前持っている漁業者の方に漁業権を与えるという優先権の考え方を全く変えてしまうという、日本の漁業の在り方を根底から変えることについても、一番利害関係のある漁業者の方の意見はもとより、国民の皆さんに、こういうことを今政府与党は考えているがいかがかという提示のないまま、まったく唐突に臨時国会に上程されました。

 十分は議論をせず、どうせ国民は関心がない、野党は力がないだろうということで、まさに不意打ちのごとく色んなことを勝手に決めていく。今の政権与党の問題点はこういうところです。一部の有識者会議、政権与党の取り巻きの言う事だけを聞いて決めていく。このやり方は非常に問題です。
 「我が党、我が政権はこう考える。日本の将来を見たときに、こういう改革が必要だ」ということをきちんと国民に訴え、説明し、野党とも議論を尽くしたうえで、「私どもの党が多数を握っているから多数決をさせていただく」というのが民主主義だと私は思います。
 数で勝るから多数決で単に通してしまえばいいのだ、と、その前提となる議論を全部はしょるという強引なやり方は、民主主義を歪めるものだと思っています。このようなやり方で、日本の将来は、私達国民が知らない内に、どんどん変えられようとしているのです。

袴田巌死刑囚救援議員連盟の勉強会に参加しました

 半世紀前、1966年に静岡県清水市(現・静岡市清水区)で起きた「袴田事件」は、警察による自白強要・証拠ねつ造などが強く疑われている戦後の著名な冤罪事件の一つです。
 犯人とされた袴田巌さんは、1980年最高裁で死刑が確定しましたが、2014年3月、第2次再審請求で静岡地裁が再審を認め、約48年ぶりに釈放されました。
 長らく問われ続けてきた日本の刑事司法の問題点を集約したようなこの袴田事件を問い直し、自白強要・無罪を訴え続けてきた袴田さんの無罪を勝ち取り、立法府の立場で問題ある法律や制度を改めていこうとする議員連盟の勉強会が開催されました。弁護団事務局長から、改めての事件概要・経過報告、今年6月東京高裁による再審開始決定取り消し決定を受け行った最高裁特別抗告取組状況さらには今後の方針などについての丁寧な説明を受け、その後、出席議員からの質疑応答・意見表明が行われました。
 青山まさゆきは、人権問題に取り組む地元弁護士の一人として、ながらく関心を持ち続け側面援助も惜しんでこなかったことも紹介し、さらに今後は立法府の一員として、積極的に救援活動・法制度の改正に取り組んでいく決意を表明しました。

【国会報告】入管法改正案採決

 昨日(11月27日)の夜間に行われた入管法改正案採決のご報告です。総じていえば,明らかに野党の反対意見に説得力がありました。採決の結果は賛成317票,反対136票で可決でした。参院での審議がまだ控えていますが,このままいけば,そう遠くない未来に,外国人の低賃金労働が日本人の賃金や就職率に影響を与えること,また,十分な共生への配慮が決められていない現状では,文化的コンフリクトが起きそうなこと,それらが政治にも大きな影響を及ぼしそうなこと,はほぼ確実に見えます。このような大きな問題は,やはり事前に国民に呈示し,十分な議論を尽くした上で法制化する,それが民主主義というものでしょう。

 反対討論にまず立たれたのは立憲民主党の山尾議員。満を持してという感じで最初からヒートアップ。「国民の覚悟が問われる法案」との問い掛けから始まりましたが、仰る通りです。受け入れ見込数・受け入れ上限規制・永住資格・受け入れる対象となる労働の範囲、の4つの主要項目について法案で決まっていない,との指摘。さらに,法案成立が遅れ,施行が4月を過ぎてしまうと技能実習生が帰ってしまうと企業・使用主側が心配しているのがこの拙速な法案提出と審議の理由ではと。締めの言葉は,このままでは立法府が壊れる,傍観者ではなく共犯者,立法府が行政府の下請になっている,等々追及の舌鋒は鋭いのですが,再三指摘してきたとおり,では自党は移民を積極的に受け入れる施策についてどう考えているのかは最後まで明らかにされませんでした。これではただの反対政党になってしまいます。立憲民主党の支持率低下の真の原因はそういったところにあるのでは,と心配しているところです。

 自民党の平沢議員は法務委員会の筆頭理事。しかし,委員会・理事懇でも失言が相次いだこともあって,議場はヤジで騒然,発言が聞こえないほどでした。賛成理由は,アベノミクスと少子高齢化で中小企業で人手不足が進んでいる,このため真に人手不足の分野に限り外国人労働者を受け入れる必要がある,というものでした。
しかし,今の時代,人手不足ではない分野など逆に極めて限られたもの(弁護士と歯科医くらいしか思いつきません)です。結局,ほとんどの分野に外国人労働者が参入することになるでしょう。
 また,現在の技能実習制度における問題は一部のものであり,ほとんどうまくいっている,と胸を張られたのですが,まさに開いた口がふさがらないといったところです。日本人の雇用に影響を与える点については,「丁寧な説明」をしたとのこと。いくら丁寧に説明されたとしても,低賃金の固定化などの問題は理路必然的に起こるもの。総じてなんの説得力もない意見でした。

 国民民主党は,論客の階議員。特定技能の水準や受入数の上限が法文上明らかでなく省令に白地委任されているのは憲法41条違反である,とのいつものもっともな意見を披露されました。また,省令に丸投げは与党と業界の癒着を招くので,産業別・地域別に枠を決定すべきとも。さらに,特定技能1号の供給源はほぼ技能実習生であるから,現行制度の問題点の実態を把握して見直すべき,このままでは壊れた土台の上に家を建てるようなもの,との指摘は鋭いものでした。

 公明党の賛成討論は,人手不足が深刻であること,今まで外国人に就労資格が与えられなかった建設や宿泊に認めたもの,上限など根幹部分についても答弁で既に明らか,等々当然ながら法案や周辺問題を賛美するものでしたが,少し主題から離れて。根幹部分は明らか,との意見に「エーーッ」とのヤジが野党から上がりました。与党でもこの「エーッ」を言う方がいて流行りなのかもしれませんが,率直に言って少々子どもっぽい。国権の最高機関たる国会に相応しくないように思えてならないので自粛されては,と思っています。

 無所属の会の黒岩議員は,法務委員会の強引な審議について触れられました。官邸の下請と化したかのように,委員会審議4日間のうち,3日は定例日外で,これは歴史上初めてであること,理事会・理事懇と同時間しか委員会審議時間がなかったことも異例であることなど,切り口を変えた具体的な意見を述べられました。また,14業種中3業種しか有効求人倍率を使った積算をしていないこと,なども具体的で面白い意見でした。

 維新は串田議員。この法改正によって,日本人労働者の労働環境悪化が懸念される一方,人手不足が地方で拡大し,97%の中小企業で人手不足が深刻化している。そこで,賛成・反対ではなく修正協議に応じることにした,と短く率直な意見。賛否については私と意見を異にしますが,その率直な言論には好感を受けました。

 共産党は藤野議員。この改正案は,外国人労働者を雇用の調整弁とするもの。また,安価な労働力としての技能実習生を今後も使い続けようとするものであるし,技能実習生の処遇改善の法文がないことも問題として指摘されました。さらに,技能実習制度を歪めているブローカー(実習生が本国で100万円以上の支払を強いられ,それに見合う収入を実習で上げられないことも失踪の大きな要因となっているようです)規制が設けられなかったこと,受け入れ予定の14業種中13業種ではその8~10割が技能実習生が人材の供給源となる見込であること,来年4月の施行を急いだ理由は,半年で数万人の技能実習生が帰国してしまうから,と法務大臣が答弁していること,失踪者へのアンケート調査で86%が最低賃金割れの実態があること,などの共産党らしい細かい論点を列挙されましたが,どれも頷ける指摘でした。

【国会報告】法務大臣不信任決議案

 本日、日本の将来を大きく変えてしまう可能性のある、入管法改正案の衆議院審議が行われています。まずは、午後いっぱい行われた法務大臣不信任決議案の審議について報告します。
最初にこの法案に対する私の立場をご説明いたします。私は、正面からの十分な議論と受け入れに伴う制度整備を前提とした上で一定数の移民は受け入れるべき、技能実習制度は早急に廃止という立場です。しかし、現在の入管法改正案は議論不足、準備不足の極みでそれに呼応するように法案の中身が空っぽなので反対です。また、ボリュームの大きな移民の受け入れは、若年者層やブルーワーカー層の低賃金の固定化に繋がることは間違いなく、それが今の欧米に見られるような極右勢力の台頭にも繋がっていく可能性もまたあるでしょう。したがって、法制化には事実の検証を踏まえたきちんとした議論が必要です。

 さて、趣旨弁明に立たれたのは、国民民主党の山井和則議員。まずは現在の技能実習生の悲惨な実例を紹介されました。建設業の実習のはずが福島で除染作業に従事させられたり、残業代が300円だったベトナムの方。ダンボール製造業で指を3本切断し、雇用主からはいたわりではなく「仕事ができないならば帰国しろ」と非人間的な言葉を寄せられたというカンボジアの方。自転車に乗ることや大勢で集まることを禁止され、赤い帽子を日常的にかぶることを強制されたという例など。いずれも、憧れであった日本のイメージを著しく失墜させるものであったと紹介されました。こういったことを放置しての新たな制度の導入は認められない、との論説でした。このあたり、本当に胸を打つ訴えかけでしばし聞き入り、また拍手をいたしました。しかし、法案成立を足止めするためにやむを得ない手段だったとはいえ、時間を使おうとされるあまり徐々に話が散漫になった印象は否めず、折角マスコミを始め広く国民に本法案の問題点を浮き彫りにさせるチャンスであったと思うと残念ではありました。その後、日本人の賃金が上がりにくくなるという、当然制度導入によって起きうる事態について正当な指摘をされ、ご自身が留学経験されたスウェーデンで、国民との軋轢が生じていることを紹介されました。移民受け入れに反対はしないが、自国民の賃金・労働時間・労働条件の向上とセットにしないと、移民排斥の極右政党が台頭する、近時のスウェーデン、ドイツを見よ、あのメルケルでさえ(2021年限りの)引退に追い込まれた、とまさに時宜を得た指摘をされました。
 総じて、熱が入り、また正しい指摘であったと思いますが、先に述べたとおり止むを得ないこととはいえ、内容的には1時間が限度のもの、約2時間であったことは演説としてもったいなかったと感じました。

 各党の賛成反対討論は、印象を中心として。
 自民党は、野党が問題視する技能実習制度の問題点と本法案は牽連性がないとの指摘。それはそうですが、前段階の技能実習制度の問題点を踏まえてその改善策を盛り込んだ本格的制度の法制化であるべきなのでは。
 立憲民主党は法務大臣のホームページにあるという大臣の持ち味「突破力」と座右の銘である「人生は生きるに値する」という言葉に絡めての批判。そこに絡める必要はなかったと感じましたし、そもそも移民制度に賛成なのか反対なのかがよくわからないため、説得力がもう一つ、という感じでした。
 維新は、不信任決議や解任決議は、議論の機会を奪うし、政党間の信頼関係を奪う最終兵器なので乱発すべきではない、との意見。それはそうです。
 国民民主党は、静岡県の源馬議員。いつも上手な討論をされるのですが、この日も真っ向からの正論。外国人労働者が必要だから改正するというが、ではその見込人数の積算根拠は?であるとか、日本人賃金に影響ないという根拠は?都会に偏在しないか?と畳み掛けた上で、少子化で先細りする日本には、短期労働力ではなく移民が必要という、堂々たる論陣を張られました。頷くことばかりでした。
 無所属の会と共産党は、特筆するところがなかったため、恐縮ですが省略させていただきます。
 不信任案は賛成131、反対309票で否決されました。私は賛成票を投じております。

 さて、入管法改正案は、特に若者にとって、労働市場において外国人労働者という強力なライバルをボリューム感を持って導入しようという法律です。使用者側・企業側の労働力不足という声だけでなく、未来を見据えた制度設計が必要であることを再度訴えかけさせていただきます。