街頭演説を行いました

 新しい1年が始まりました。
 皆様はどのような年末年始を過ごされましたでしょうか。
 さて、青山まさゆきは平成31年1月8日、本年最初の街頭演説を、静岡駅北口駅頭をお借りして行いました。今年も、街頭やSNSなどを通じて、できる限り国会の様子や、今の日本の政治についてご報告していきます。

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 世界経済が大きく揺らぎ、減速しようとしています。
 そんな中で日本をとりまく課題には相変わらず晴れ間が見えません。

 私は政治を志した3年ほど前から、街頭演説の場において、日本の人口減少は2020年を過ぎたら本格化するとお話ししてきました。今、その一端が現実化しています。
また、これまでほぼ森友問題しかやってこなかった財務金融委員会でも、日銀の異次元緩和の行く末を心配する議論がようやくなされ始めました。
世界に目を向ければ、アメリカの国力の低下に伴い、日本が1兆円を超える戦闘機や、実用性に乏しいと言われているミサイル迎撃システムを800億円も買わされる。こういう状況が日本を直撃しています。

このような中で、皆さんは今後の日本にとって何が重要だと思われるでしょうか。
 私は、政治と行政がその真価を問われる時だと思っています。

 アメリカで昨年行われた中間選挙では、非常に大きな変化が起きました。民主党が下院議席の過半数を奪還しただけではありません。若い方、女性の方、LGBTの方、移民の方、多種多様な人材が下院議員として当選された。州知事としてもLGBTの方が当選された。非常に大きな社会的変革が起きたわけです。日本の国会議員にも、元タレントや元スポーツ選手など、色々な方がおられます。それがいい意味での多様化と言えるのかどうなのか。その比率が多すぎることはないか。今こそ、政治の質が問われている時だと私は思います。

 今の日本の政治をダメにしているもう一つの要素は党議拘束だと私は考えます。
今、議員内閣制をとっているとはいえ、安倍総理しかり、内閣総理大臣に権限が集中しています。そして、各党は各党を支援する財界あるいは労働組合といった団体、既得権益団体との付き合いから、全国民のことよりも特定の団体の利害にのみ興味がある。あるいは特定の団体の利害を、国民全体の利害よりも優先するという弊害が見られています。そして、議員の役目は相対的に低下しています。なぜなら、自分自身の考えが問われるのではなく、党がこうしなさい、という指示に唯々諾々と従うだけだからです。議員個々人の資質や考え方が正面から問われることがないわけです。
これは議員にとっては楽かもしれません。しかしながら、この状況を長い間放置していけば、議員の質は果てしなく低下していきます。

 大統領制なので直接的な比較はできませんが、アメリカでは党議拘束はありません。上院・下院での採決のときに党が議員に強制はできないのです。このため、大統領がどうしても通したい法案があるときには、議員個々人に電話をかけたり、面談して説得したりする。そうやって一人一人の投票行動が決まってくる。日本では到底考えられないことです。どの議員がどういう投票行動をとったのかということが国民に明らかにされるため、その議員の考え方や姿勢がしっかりと問われるわけです。
 また、アメリカでは、議会において議員がどういう質問をしたのか、どういう態度で議会に臨んでいるのかが逐一報告されます。観察されているのです。数十年前、非常に有名なアメリカの上院議員がうっかり居眠りをしてしまいました。それだけでその議員は辞職に追い込まれてしまったのです。議会における行動について、非常に厳しい目が向けられているのです。
 
しかし、日本の報道ではどの議員がどの委員会でどういう質問をしたというような報道は一切されません。議員の個々の資質や、何をやっているのかを問われることはないわけです。委員会において、どんな稚拙な質問をしても、それが報道されることすらない。
 今の日本の政治では、たとえば夏祭りにおいでになった、あるいは忘年会に出てくれた、そういうことばかりが評価され、強調される。しかしながら、本来の職場における能力というものが評価されることは全くない。なぜならばそれに対して報道機関が関心もないし、だから報道もしていないし、国民も知る由がないからです。
 議員の資質というものが、今の国会ではほとんど問われなくなっています。
 例えば、私が国会議員になって驚いたことのひとつが、国会で「エ~ッ?」という野次が合唱のように飛ばされていたことです。学級会でも子どもが「エ~ッ?」と野次るなどということはないと思います。悲しいかな、これがわが国の三権の中でも最も重要と言われている国会の姿なのです。

 どんな企業でも、世の中全体が順調な時には、トップが誰であろうと問題は起きません。高度経済成長期にはトップが誰であれ、企業を支える一人一人の従業員が一生懸命働きさえすれば、企業は業績も上げられたし伸びてきました。ところが、下り坂になったとき、困難な競争にさらされたとき、その企業が時代遅れになりそうになったとき、トップに優秀な人材がいるかどうかで、行く末は大きく変わるのです。誰かがトップに立つことによって、企業が生まれ変わる、あるいは困難な時期を切り抜ける、こういうことがどうしても必要な時があるわけです。しかしながら、今の日本の国会の姿あるいは、政党の姿を見たときに、私にはとてもそういうことが果たせるような状況にあるとは思えません。
 なぜならば、システム自体が旧態依然のまま、高度経済成長期のままだからです。既得権益団体が、自分達の利益を守るために手を回し、自分達の息のかかった議員を送り込む。そして、国民全体の利益よりも、未来の世代への責任よりも、既得権益団体の利益を優先する。今の利益のみを優先する、というやり方が幅を利かせているのが、今の日本の政党政治、あるいは国会なのです。
 
 今、わたし達がこのようなわが国の政治の姿を知り、わたし達の手に政治を取り戻さなければ、この不利益はわたし達自身にかかってきます。日本がこのまま凋落し、先進国の中でも貧しい国に転がって落ちていくのか。それとも人口は減るけれども、世界の先進国として輝ける国として踏みとどまれるのか。それは、私は、これからの政治や行政の在り方にかかっていると言っても過言ではないと思います。今の政治を変えていくほかに、道はないのです。そしてそれはそんなに難しいことではありません。なぜならば、皆さん一人一人の力で、皆さんの投票行動によって、新しい政治勢力を生むことは簡単にできるからです。今までの既得権益や今までの古いやり方の政党ではなく、新しい考え方をもった政党、新しい考え方を持った政治家を選び、育てていく。これは有権者の皆さんにしかできないことです。そして皆さんの力があれば簡単にできることなのです。