街頭演説を行いました。

 皆さんはゴールデンウィーク、どのように過ごされましたでしょうか。
 5月7日、令和初めての街頭演説を東静岡駅の駅頭をお借りして行いました。

 今、派遣社員や非正規雇用の方の数が圧倒的に増えています。その原因を皆さんはご存知でしょうか。ひとつには、正社員を解雇することが、使用者側からはほとんど不可能に近いほど難しいということがあります。これは戦後長年積み重ねられた裁判例の結果です。アメリカの映画などでは突然「お前はクビだ」と言い渡され、段ボール箱に荷物をまとめて出ていくシーンがありますが、ああいうことは日本では実現しません。
 その一方で、今の日本では、技術革新、栄枯盛衰が激しく、来年自分の会社がどうなっているのかよくわからないという企業が増えています。それなのに正社員を解雇できないとなればどうするか。当然企業は正社員の雇用を抑制して、非正規の人を増やしていくことになります。
 これは皆さんの未来にも大きく関係します。正社員として就職しても、その会社がつぶれてしまえば次は非正規の道しか残されていないかもしれない。そしてその非正規の道が、正社員と同じ待遇であればいいですが、今の日本ではそこに大きな差があります。年金ももらえない。あるいは退職金ももらえない。ボーナスも出ない。正社員と非正規の間に大きな分断が生じてしまっているのです。
 ここを何とかしない限り、日本の社会の格差はどんどん広がるばかりです。皆さんの未来をより安定的にするためには、労働制度も改めなければいけません。
 やり方は2つだけです。解雇をもう少し容易にしうるようにして、その代わり、解雇された人には欧米のように手厚い失業保険、そして再教育を国が補償する。もしくは、正社員と非正規社員の区別を、法律などで強制的に禁止していく。
 このような社会の分断、そして不公平を変える力があるのは政治だけです。しかし残念ながら、政治はこのことに口をつぐんでいます。皆さんが関心を向けない限り、自分達が立ち上がるという気持ちがない限り、この圧倒的な不公平は解消されないのです。皆さんのために、皆さん自身が政治に関心を持ち、わが国の制度そのものを根底から変えていくことが必要なのです。