街頭演説を行いました【10月25日② 今の日本の問題点】

10月25日(木)に行った街頭演説の中から、現在の日本の問題点についての考えを述べさせていただいた箇所を抜粋して掲載いたします。

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 私が考える、今の日本の最大の問題点について少しお話しさせていただきます。
 それはあまりにも息苦しい、そして管理されすぎた社会であるということです。
たとえば、高校生。毎日山のような宿題が課せられ、とてもじゃないけれども自分で物事を考えるというような時間がない。大学にしてみても、私が大学生だった当時よりも厳しく出欠が管理され、勉強勉強で、自由に考える時間がない。社会人になっても、今の日本の企業においては、ほとんど自分の時間を持つことが難しいような状況です。
 世の中のありとあらゆることについて規制や批判がつきまとい、どんどん自分が縮こまっていく。「自由がないこと」それが、今の日本の一番の問題点ではないかと私は思います。

 たとえばアメリカ。雨後の筍のようにアマゾンなどの新しい企業が生まれています。それはなぜか。皆が自由に羽ばたける隙間があるからです。皆さんは自分のまわりに隙間や自由があるとお感じでしょうか。私には感じられません。何かあれば目くじらを立てて他人を批判するという、非常に狭量な世界になっている。
 学校では宿題や単位に追われ、就職活動ではゆっくりと企業を回るのではなく、どんどん前倒しで競争が広がっていく。こういう狭苦しいなかで、新しい発想や新しい企業、チャレンジなど生まれるはずがありません。何かすればでしゃばるなと言われ、出る杭は打たれる。すでに既得権益となって勢力を持っている人達が、企業でも社会でも政治でも大きな力を持ち、新しい人達の参入を阻み、理由をつけて叩き潰そうとする。このようなやり方は、日本の中では通用するかもしれません。しかし、それでは「ガラパゴス化」です。世界で勝ち抜くことはできません。

 私が今一番恐れていることは、トヨタが負け組に転じることです。ありえないことではありません。今、アメリカやドイツでは自動運転の実証試験が公道でどんどん行われています。自動運転のノウハウや制御システム、ソフトウェア、テレビカメラの解析装置の開発等で日本企業が大きく後れをとれば、携帯電話やコンピュータのように、日本企業はそれがどんなに巨大な企業であっても下請けに転じてしまう可能性があるわけです。
 今、日本の財政赤字は史上空前の規模です。それでも円が比較的保っているのは、日本の輸出企業にまだ力があるからです。もしここで万が一、自動車産業が負け組に転じたら、私達におそいかかるのは円安による物価高の世界です。

 現在の、自由がない、管理されきった、伸びる隙間のない閉塞された社会では、新しい発想を持った人達が世界に向けて伸びていくことができません。ソフトバンク、ゾゾタウンなども国内にしかとどまっていません。日本の国内で狭い牌を分け合うだけで、かつてのソニーやパナソニック、ホンダのように、戦後自由の中から世界にはばたき、世界の富を日本にもたらしてくれた、そういう企業が絶えて久しいこの世の中です。

 私達は、色々な課題を抱えています。政治にもいろいろな問題があります。例えば野党が今一生懸命になっているものの中心は森友学園・加計学園問題です。これらがどうでもいい問題だというつもりはありません。しかし、日本が抱えている問題はこの森友・加計だけではないはずです。それよりももっともっと大きな問題がある。日本の世の中がなぜうまくいかなくなっているのか、国の財政の問題、未来を担うべき子供たちに国の借金を背負わせてしまうこと。
 今、国民の中で分断が生じています。高齢者と若者と子どもたち、男性と女性、というように不要な分断が生まれているのです。その分断された枠組みの中で、政治に関心をもち、政治に参加していかなければ、声を上げない人達の利益が一方的に損なわれていきます。「子供たちの未来」といいながらも、票を持たない子供たちへの借金の押し付けがやまないわけです。すべての世代にとっての公平を図るためには、すべての世代の皆様に政治に関心を持っていただく必要があると思っています。

 私は無所属として再出発をしました。
 今後も、無所属の立場から、政権与党を批判するばかりではなく、野党の在り方にも疑問を呈する場合には疑問を呈する。そして、あるべき日本の政治の姿を皆さんにご報告し、発信を続けて行こうと思っています。