原子力問題調査特別委員会で質疑を行いました。

4月8日 原子力問題調査特別委員会で質疑を行いました。

 まず、原子力発電所の新規制基準適合性審査について。

この審査は申請者(電力会社)の用意した資料に基づいて行われるため、資料の公平公正さが大変重要です。この点、中部電力が提出している浜岡原発の活断層評価に関する資料には活断層の情報が正しく掲載されていません。正しい判断の妨げとなる不正確な資料の取扱いについて、原子力規制委員会委員長の見解を問いました。

 次に、浜岡原発敷地内の断層について。

昭和40年代、浜岡原発の設置許可申請時に提出された地質図では、敷地内に4~5本の断層があるとされ、その断層を避けるように1号機~5号機が建てられています。同じ地質図は平成19年にも、平成27年にもが提出されています。しかし、今回の新規制基準適合性審査において提出された地質図では、原子炉建屋直下にびっしりと網目のように断層が走っている資料が初めて提出されました。この点について委員長の見解を問いました。

 浜岡原発では取水塔という特殊なシステムを採用しています。このため、巨大な津波が到来した場合、取水塔から導水管を伝わって原発内に海水が流れ込み、水没してしまう恐れがあります。非常用の設備が設けてあったとしても水没してしまえば利用できず、取水塔や導水管が壊れて水もひかない、という事態も起こりえます。この点について、委員長からは、今後の審査の中でしっかりと確認をしていく、という誠実なお答えをいただきました。

 浜岡原発で事故が起こり、放射性物質が漏出した場合、わずか11時間ほどで日本橋にまで到達します。地理的条件、気象条件から見ても、こと浜岡原発については慎重な上にも慎重な検査が望まれるところです。

本日の質疑の様子は衆議院インターネット審議中継のビデオライブラリ(2021年4月8日 原子力問題調査特別委員会)でご覧いただくことができます。お時間のあるときに是非ご覧ください。