厚生労働委員会で質疑を行いました。

 今日の厚労委員会、とても充実した質疑となりました。
 まずは尾身会長と、工夫のある対策とそれと対照的な合理的でない感染防止対策について。
 富山市では先生が巻き尺で距離を測って出来るだけ子どもたちがマスクを外せるよう努力する試みが。対照的に、小学校の身体測定で赤白帽をかぶって身長の測定をするところがあるらしい。接触感染の防止?のようだが、意味のある対策とは思われない。合理性を欠く対応が生じないよう尾身先生から発信してほしい、との問いかけに、尾身会長はいつものように「感染が起こる場面は決まってる。3密と大声、5つの場面を避ける」としか言ってない、普通に散歩とか行動してうつる可能性は極めて少ない、それ以外は普通に、との「消去法」的お答え。
それでは一般の方にわかりにくいので、では「身体測定に赤白帽は必要か?」と再度尋ねると、「ないと思います」と端的なお答えに委員室に笑い声も。
 次に、高齢者施設への感染防止策が大事なのは私自身の持論だが、逆に感染を防ぐためという理由から、高齢者施設の入居者と家族が会えず、認知症の悪化もある、なんとかして欲しいという声があり、実際にその実態がある点について。残された人生を幸せに過ごせるよう、入居者と家族が会えるようになるための工夫を検討してほしいので分科会から提言を、と尾身先生の見解を伺った。
 尾身先生は、「職員からのルートが最も大きいので、職員への検査が重要。そして新規入所者。面会者は、入る時の手洗いとマスク、会うときの距離を取るとしていただければ面会を断る必要はない。感染が燃え上がっている時は別だが対策をしっかりやって」と正面からのお答え。これには感動しました。全国の高齢者施設が感染対策をきちんとやった上で、高齢者の幸せのために参考にしていただきたい。
 
 次に、第1波、第2波、第3波と感染者のベースラインが日本でも世界でも拡大している現実を踏まえて、感染者数を減らすことは難しい、数だけで大騒ぎするのではなく、病床数との兼ね合いに主眼を置き換えて行く、不断の努力で病床数を拡大していく。このままでは緊急事態宣言やまん延防止措置出しっぱなしになりかねない。国民も大変だし、サービス産業を圧迫するし、国の予算にも限りがある。民間病院の割合や慢性期病院が多い、という限界もあるが、都道府県で病床数に格差があるし、コロナ発生数にも差がある。病床数確保と共に国内の連携に力を入れるべきでは、と尾身会長に尋ねました。
 尾身会長は、大賛成。分科会で新たな指標設けたが、その趣旨。確保病床満床見込みの2週間前に出してくださいと。
 また、病床数については全国で大変さに差があるので、第4波も均一ではない。オールジャパンでの連携で。大阪も国が連携して、やるべきと。
 意見が一致するところが多いところがとても心強く感じられた質疑でした。田村大臣にも尾身会長との質疑踏まえてお聞きしましたが、国のサポートをきちんとすると。言葉を操る感じでは無い真剣なお答えをいただきました。
 この後、答弁がどうなるかもっとも注目していた質疑を。
・(問い)ワクチン1回接種後、コロナ感染した医療者の方の数を明らかに。Her-Sysで集計可能とのことなので。
(健康局長)確かにわかるが、ワクチン接種前に感染した方もいると思う。誤解生まないよう、専門家を交えて分析した上で早期に開示したい。
(私)納得できない。ワクチン接種がいつで、何日で陽性とわかれば良いだけの話。生データの開示が信頼を生む。プレプリントで感染率が1.5倍という論文もある。2回目以降は効くのはわかっているが、1回目打った後は注意が必要ならそこを明らかにしないと、これから高齢者というリスク高い方に打つのだから。委員会の理事会に開示するよう諮って欲しい。
 委員長からは理事会で協議、との発言。
 
最後は、アナフィラキシー発症者が、慢性化するかどうかの調査をさらに厚労大臣に前回に引き続き提言。
 田村厚労大臣からは特異的抗原の検査を含めて専門家に諮っている最中、との積極的答弁。
 尾身会長、田村厚労大臣との間で「建設的討論」が行われた、と感じています。